バイク用防水透湿ジャケット

solo380

2008年05月18日 00:24

またしてもブログサボっておりましたが、ち~とばかり調べ(探し)モンをしてました。何を調べてたかと言うと・・・

先日のツーリングで寿命が判明した3季用バイクジャケット・・・実は物を捨てれない性質でしてつい


補修して使う


つもりでした。しかし、いざひっくり返して防水ライナーを良く見ると、シームテープも一部破損してますがコーティングその物が剥がれていました。これでは治しようがありません。(>_<)
防寒着程度にはなりますが、ベルクロ部分もそろそろダメになっていますのでさすがに廃棄処分決定です。

で、次期なる候補なんですが・・・これが

希望の商品が見つからないんです。(-"-)
ダメになったジャケットはゴールドウィンのジャケットです。Gベクターという透湿・防水ライナーを採用していました。
この透湿・防水機能を果たす機構と言うか生地ですが、各社様々な商品を投入しています。
有名な所で、ゴアッテックスがあるんですが、コイツは特許の関係か日本ではJGI(ジャパンゴアテックス株式会社)が一手に供給しているようです。しかし、その他の物・・・モンベルでは 『ドライテック』 『ハイドロプリーズ』 、東レの 『エントラント』、RSタイチでは『ドライマスター』、ゴールドウィンでは 『Gベクター』、ヤマハでは『サイバーテック』・・・もう、数え上げればキリが無い・・・これらは一様にポリウレタンコーティングのようです。
リュックやテントでもそうなんですが、コーティングという手法は経年劣化に問題があります。つまり時が経てばボロボロになって剥がれてしまいます。


それじゃいったい何が良いんだろう?


ということで、色々調べてみました。
先にも書いたように各社によって呼び方が違いますが、基本構造は二種類です。
まずはゴアテックスに代表される 『シート材をラミネートしたもの』、もう一つが 『コーティング』です。(さらにこれらに2レイヤー<2枚地>と3レイヤー<3枚地>が存在しますので、基本構造は4種類と言っても良いかもしれません。)

次に防水透湿素材の物理構造の違いです。やはりこれも二種類あります。
一つは 『多孔質』 、もう一つは 『無孔質』 です。
多孔質はゴアテックスに代表される、ミクロン単位の無数の穴が開いた素材です。水蒸気の分子は通過できますが、水滴の状態では通過できないサイズの穴が開いています。ゴアテックス=PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の専売特許のように思ってましたが、ウレタン素材でも同様の技術が確立されています。
ちなみにゴアテックスには第1世代と第2世代があります。第一世代のゴアテックスは純粋にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を延伸加工した、穴が開いた素材です。発売当時もてはやされたんですが、穴が開いた素材ゆえに高圧がかかると水が染み出してきました。また油汚れに弱く、”目詰まり”して透湿性能が低下する弱点がありました。この弱点を補う為に現在の第2世代ではポリウレタンポリマーを複合化しています。つまり片面はウレタンで穴を塞いでいる構造です。ゴアテックスに限らず現在の多孔質素材は、防水性能向上のために同様のウレタンコーティングを行うことで片面の穴を塞いでいるようです。このため通気性は全くありません。

 これまた余談の余談になりますが、モンベルの 『ブリーズドライテック』 は多孔質素材ですが、ウレタンコーティングをしていない為に通気性があります。体温上昇が激しいスポーツ用途に採用されているようです。またテント用のゴアテックスにも通気性が必要となる為に第1世代のゴアテックスが採用されています。従ってゴアテントは表面を汚さないことが性能維持に繋がりますので、実はフライシートを併用する方が望ましいとされています。

次に無孔質素材ですが、ポリウレタンシートやコーティングが殆んどです。古くは”シンパテックス”なんてのがあったような気がします。素材の裏表の濃度勾配による分子の拡散移動によって透湿性能を得ています。多孔質素材と異なり、元々穴なんて開いてませんので耐水圧が高い特性があります。また素材自体が柔軟なことが多いので、生地にした時の風合いが柔らかくしなやかな物が多いのが特徴です。やはり通気性はありません。


今回ダメになった3季用バイクジャケットは、防水ライナーのコーティングが剥がれてダメになっていました。剥がれた直接原因は、実は経年劣化ではなく、ライナー構造に問題がありました。
表の基布に防水ライナーのコーティング面が繰り返し擦れることで剥がれていました。具体的には脇の下から上腕の内側です。
この教訓を生かすなら、ライナー構造の場合、ライナー素材は単純なコーティング素材はNGです。最低でも3レイヤーとして防水コーティングを保護した構造で無いと同じ目に遭います。(-"-)
さらにライナー構造の大きな弱点として、大いに不満に思っていたことがあります。それは


雨の日はポケットが水浸しになる(ToT)/


という、とんでもない欠点です。
ライナーのおかげで体や内ポケットは確かに濡れないんですが、ライナーの外側、つまり普通に使っているポケットは防水ではないためにびしょ濡れになります。九州の九重辺りで雨に降られた時には、財布の中の御札が全て


張り付いて一塊になっていました。(>_<)


お店でお金払う時に、慎重に1枚だけ剥がしたことは今でも忘れ得ぬ思い出です。
ツーリングライダーですので、今度こそ”まともな防水ポケット”が欲しいんです。(タバコも随分駄目にしたなあ)
んで、絞り込んでみると


モンベル:mont-bell : ツーリングジャケット

こいつはハイドロブリーズ-PX3レイヤーでベンチレーションもあるんですが・・・肩や肘のパットが付かないようです。


ラフ&ロード : ゴアテックス ZLトレック ジャケット

ライナー構造なんですがゴアテックス・・・やはり外部ポケットが防水でないのが難点です。


ラフ&ロード : ゴアテックス ZLライディング ジャケット

これも外部ポケットが防水でないのが難点ですね。


RSタイチ : ゴアテックス シンプルジャケット

値段も手ごろなんですが・・・ポケットがもう少し容量が欲しい所です。


RSタイチ : ドライマスターX ハーフジャケット

お店で見てきたんですが、コーティング素材のようで剥がれそうなのが気になる所です。


クシタニ:KUSHITANI : ゴアテックスRオールウェザージャケット

理想的なんですが・・・値段が半端じゃない!!


パワーエイジ: アルファージャケット

良いかもしれないんですが・・・やや御値段が

とまあ、こんな具合に希望と合致しないんです。(>_<)

合羽でいいじゃん!て声も聞こえてきそうですが・・・






それを言っちゃあお仕舞いよ(ToT)/~~~
(ちゃんと理由はあるんですよ)


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